なぜ介護事故は起こるのか

2024/10/10

介護事故は、介護施設や介護サービスを提供する際に発生する事故のことです。身体的被害だけでなく、精神的被害も含みます。介護職員は、日頃から介護事故が起きないように細心の注意を払って業務を行います。しかし、いくら注意していても避けられないこともあります。介護事故の主な種類としては、転倒・転落事故、誤嚥事故、誤薬事故、火災・火傷事故などが挙げられます。完全に防ぐことは難しいものの、最大限のリスクマネジメントが求められます。

2024/10/11

介護事故が起こる原因としてまず挙げられるのが、人手不足です。多くの介護施設は最低限の職員数で運営されています。1人の介護職員が複数の利用者を同時に対応するので、同時多発でトラブルが発生すると手が回らなくなります。また。人手不足の影響で教育が行き届かず、介助の技術が不足したことによって発生する可能性もあります。その他、情報共有の不足や整理整頓がされていないことなども、介護事故が起こる原因として挙げられます。

2024/10/12

介護事故が起きた際の法的責任ですが、基本的には介護施設側に問われます。防げないものについては責任を問われることはありませんが、回避できたにもかかわらず回避措置を取らなかったケースに関しては、安全配慮義務に違反していると判断されます。また、介護事故が起きた際には法的責任だけでなく道義的責任も生じます。介護職員個人の法的責任については、過度に悪質なケースでない限り責任追及される可能性は低いといえます。

2024/10/13

介護事故における裁判例をいくつか紹介します。転倒事故、誤嚥事故、誤薬事故それぞれのパターンを紹介しているので参考にしてください。介護事故が発生した際に適切な対応をしていれば問題ありませんが、していないと判断された場合には、損害賠償金の支払いなどが必要になります。ここで紹介している誤嚥事故の裁判例でも、食事介助を行う介護職員に対して十分な教育・指導がされていなかったとの判断が示され、事業者側の責任が認められています。