NEWS 介護事故報告書の作成が義務づけられている

注意点と例文

介護事故報告書を作成する際の注意点と例文を紹介しますので、いざという時の参考にしてください。

注意点と例文

作成する際の注意点

作成した介護事故報告書はそのまま提出するのではなく、必ず第三者のチェックを通してください。再発防止策に活用するために、他の職員にも確認してもらいます。介護事故に関係のない人が読んでも内容が理解できるように、抽象的な表現は避けなければなりません。また、主観的な要素も排除します。例えば、「自分としては十分に注意していた」という表現はNGです。自分の考え方を書くのではなく、事実を客観的に記載しなければなりません。「利用者の様子がいつもと違っていた」などの不十分な表現も避けましょう。何がいつもと違っていたのか、これだけでは分かりません。いつもと違っていた部分について、具体的に記載する必要があります。説明が長文になる場合は箇条書きにするなど、読みやすいように工夫することも求められます。

誤薬事故の例文

発生した介護事故の内容が、利用者に対して定期的に服薬介助を行うものの、似た名前の利用者が服用している薬を誤薬させたケースについての例文です。
「○○○○年○月○日の午後13:00頃、間違いに気づいた看護師が施設担当者の指示にもとづいてかかりつけ医に電話にて状況報告。かかりつけ医からは様子を見るようにいわれる。施設内のスタッフに情報共有。13:10頃、利用者○○さんのご家族に連絡。誤薬の事実及び様子見である旨を伝える。同日の夕食時から、看護師による二重チェックを実施。利用者○○さんの体調・排せつ状況とともに目立った変化はなく、かかりつけ医に報告。その後ご家族にも連絡し、状況報告」

転倒事故の例文

発生した介護事故の内容が、利用者の居室から大きな音がしたことに気づき駆けつけたところ、ベッドサイドで倒れている利用者を発見したケースについての例文です。なお、利用者本人が「歩行時にバランスを崩して転倒した」と証言しているとします。
「転倒を発見した後、10:30頃に看護師による体調確認・バイタル測定を実施。左手首に違和感があるとの訴えあり。かかりつけ医に連絡し、診察を受けたところ、該当箇所に軽い捻挫があると判明。医師による応急処置を実施した上で、施設担当者の指示にもとづき、ご家族にも連絡。現場を確認したところ、直接的な障害物は発見できず。同日中にカンファレンスを実施。再発防止策を検討し、○○さんのご家族に報告」

まとめ

以上が、介護事故報告書を作成する際の注意点と、ケース別の例文です。あらかじめ決まったフォーマットが用意されているので、項目ごとに最適な内容を記載しましょう。また、上記で紹介した例文はあくまで一部です。実際は、各状況に応じて記載しなければなりません。以下に、介護事故の事例集を紹介しますので、こちらも参考にしてください。

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